最近地震が頻発しており、歴史的に見ても大地震発生の確立がかなり高くなっているようだ。
玄関横にある防災持出袋には、ひととおりの防災グッズやペットボトル入りの飲み水、食料などを準備しているものの
実際の災害時に、これで十二分かと言えば足りないと思う。
足りないと思う理由は、災害時の生活がイメージできないからで、
電気もガスも水道もない状態で7日間暮らすとか具体的に言われると、事前の準備もずいぶんしやすい。
そこで、大災害発生時の具体的な避難計画を作成することにした。
前提条件として、自宅は倒壊せずに何とか住めることを前提とした。
基本的には大災害発生後、出来るだけ早く横浜の自宅を離れ、夏なら札幌、冬なら沖縄へ脱出することだ。
しかし、震災後すぐには公共交通機関は動かないだろうし、徒歩で脱出するにしても道路の被害状況なども分からないので動けない。
そこで、まずは脱出のための情報を携帯ラジオやスマホでインターネットを使い集める。
脱出ルートは自宅から公共交通機関又はタクシーなどで、営業している小田原方面のトヨタレンタカー会社まで行き、そこからレンタカーを借りて静岡空港または名古屋空港まで行く。
情報収集や混乱が収まるまでに時間がかかると予想し、最大一週間は自宅で生活することを前提に、必要な水、食料、トイレ、燃料などを購入した。
約10万円の費用
は、新型コロナにともなう特別給付金をあてた。
阪神淡路大震災や東日本大震災の例から、ライフライン復旧日数は、電気が一週間、水道が一ヵ月、ガスが2ヶ月かかると思われる。
それを前提にすると
1.電気・ガス・水道が使えないなかで、自宅で一週間暮らす方法?
2.横浜を脱出して札幌や沖縄に移動する方法?
避難場所については、災害発生時期が5月〜10月なら札幌、11月〜4月なら沖縄に決めた。
理由は、毎年
3月は沖縄と
8月は札幌に滞在しており、長期滞在には便利だからだ。
※ 滞在期間は3ヶ月を想定する。費用などは以下のとおり
■札幌での滞在費(予算)
■沖縄での滞在費(予算)
自宅での避難日数は一週間と決めているので、必要になるのはその期間の水・食料だが、
付随して、お湯を沸かしたり、ラーメンを作ったりするのに燃料が必要だ。
被災した中で体調を維持するには食事は大切だが、栄養だけでなく食べる楽しみも考え、
一週間分のメニューを作成した。
また、一番必要なのはトイレで、下水道が壊れていないなら、
雨水タンク(注)の水を使って水洗トイレが使えるが、
下水道が壊れていて水洗トイレは使えない場合を想定し、一週間分の家族分の簡易トイレを購入する。
雨水タンクはいつも満杯ではないので、
常時水量を50%にするよう改良を行った。また、バスタブは常時残り湯または水を入れて置くようにした。
停電だとシャワートイレは使えないが、シャワートイレなしでは絶対に無理という人もいるかと思う。
私もその一人で、アメリカ旅行をしたときに購入したが、
携帯用ウォシュレットはとても便利で愛用している。
最近は電動式もあるが、シンプルイズベストで価格も安く一つ持っていると重宝する。
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停電の中で食事をしたりするのに灯りは必要で、懐中電灯と一緒にオイルランプも準備しておくと、被災した気持ちも明るくなり良い。
燃料はサラダ油を使い、ランプも簡単に作成できるし煙もにおいもせず、サラダ油5gで3時間は持つのも良いので事前に是非用意したい。
下水管が壊れていなければ、水洗トイレが使えるので、流す水は
雨水タンク内の水が使える。
普段は水中モーターを使って、水洗トイレタンクに水を自動的に補給しているが、
停電の場合水中モーターは使えないので、雨水タンク下のコックを開き、バケツを介して水洗トイレタンクに水を移さなければならない。
雨水タンクは外にあり、トイレを使うたびにこの作業を行うのは面倒だし体力的にもきつい。何か良い方法を考えたい。
下水管が使えない場合に備え、緊急簡易トイレ一週間分120個を購入する。
(注)下水管が使えるかどうかの確認方法(P.14)は → こちら
札幌や沖縄へ移動する場合、必要になるのが災害を受けた地域と受けていない地域がどこで、被害状況などの情報だ。
情報を得るには、電気が使えないので、携帯ラジオやスマホによるインターネットやSNSを使う。
スマホは情報入手に欠かせない命綱だが、スマホはバッテリーが使えなくなった場合、停電では充電できないため、以下の2通りの充電方法を確保し、
それ以外の手段としては非常用の固定電話機の準備と公衆電話の利用を考えた。
スマホでの操作がしやすいように、Bluetooth接続のキーボードとマウスを購入した。
(1)太陽光パネルによる充電
太陽光パネルからスマホなどに直接充電もできるが、充電途中で少しでも曇ってしまうと充電が止まってしまうようで、
効率よくシステム運用するには一旦バッテリーに電気を蓄え、スマホなどにはバッテリーから充電するのが正解だ。
そこで、調査の結果
太陽光パネルは価格の割には性能の良かった
エレコムのモバイルソーラー充電器MPA-S01BK¥6645(税込)を、
またバッテリーは同時にスマホ2台を充電でき、容量も20000mAhの大容量でiPhone15(3,349mAh)なら3回分できる
Anker PowerCore Essential 20000¥4990(税込)を2024年1月に購入した。
ソーラー充電器は快晴なら約6時間でフル充電でき、モバイルバッテリーは約2時間で
スマホmoto G8をフル充電することができた。
(2)乾電池による充電
また、予備電源として乾電池から充電できる充電器を準備した。
使用する乾電池は10年保管が出来、ハイパワーのPanasonic製アルカリ乾電池
エボルタNEOを購入。
脱出方法やルート調査にはメールや電話での確認が必要になるが、スマホだけでなく固定電話も使えるように準備する。
(3)非常用の電話機購入
自宅の固定電話は停電時に使えないので、
停電時でも使える電話機を購入する。
自宅の電話回線は、メタル回線を使用しているため新たに購入した電話機を使用できるが、
光回線の場合は使用できないので注意が必要だ。(注)
(注)2021年12月にネット回線を光に変更したためこの電話機は使えなくなった。
(3)公衆電話の活用
家庭用の固定電話器は災害時には交換機が混雑してかかりにくくなるが、
スマホの方がつながりやすいようだ。
また、公衆電話は災害時に通話が規制されず、優先的につながるものが多いので便利で、国の激甚災害などに指定されるとデジタル式の公衆電話が無料でかけられるし、
アナログ式の公衆電話は10円玉が後で戻ってくる。
家の近所の
公衆電話の設置場所は事前に確認しておきたい。
(ご参考)自宅周辺の公衆電話マップ
首都直下型の大地震が発生した場合の脱出ルートを考えるにあたり、政府が発表している
震度分布や被害状況を見ると、
東京から半径100Kmの地域に震度5以上の影響がある。
横浜は東京から西方30Kmに位置しているので、脱出ルートは小田原方向とし、そこへ至る鉄道や道路の被害状況、営業している
トヨタレンタカーの情報を収集する。
自宅を出発し、営業しているトヨタレンタカー会社までは公共交通機関やタクシーと徒歩で行う。タクシー会社は関東一円に営業所を持つ
日本交通を利用する
利用する空港は札幌や沖縄に直行便がある、
富士山静岡空港または
名古屋のセントレア空港を利用する。
但し、富士山静岡空港は札幌便はあるが那覇便はないため、福岡空港でANA便に乗り換えが必要となる。
座席予約はネットから行う。
ちなみに横浜から小田原までの距離は40Kmで、途中ネックとなるのがJR平塚駅手前の相模川とJR小田原駅手前を南北に流れる酒匂川にかかる橋だ。
これらの橋が通行可能かどうか問合せ先は相模川にかかる橋は
平塚市の担当課、酒匂川に架かる橋は
小田原市の担当課に確認する必要がある。
仮に小田原周辺のトヨタレンタカーに乗車できた場合、静岡空港までは135Km(3時間)、
名古屋セントレア空港までは280Km(6時間)あり、東名高速道路は緊急自動車用として使えないことや、
大地震による緊急車両の道路渋滞などを考慮するともっと時間がかかると思われる。
従って、飛行機への搭乗は前日に飛行場近くのホテルに宿泊し、翌日に搭乗するよう計画する。
移動時には水・食料・携帯トイレ・ヘルメットなどを携帯する。
携行品詳細
(重要)首都直下型の大地震が起きた場合、連動して
富士山が噴火する可能性が指摘されている。脱出するにあたってそれを念頭に置いておく必要がある。
(参考資料)「東京脱出ルート」シミュレーション
資料1 | 日本全国の空港一覧マップ | |
資料2 | JAL公式サイト | メンバー |
資料3 | ANA公式サイト | メンバー |
資料4 | FDA公式サイト | 富士ドリーム空港 |
資料5 | スカイマーク公式サイト | 格安航空会社 |
資料6 | 静岡空港公式サイト | 全日空を利用 |
資料7 | 名古屋セントレア空港公式サイト | JALを利用 |
資料8 | トヨタレンタカー営業所一覧表 | 店舗数が多い |
資料9 | 首都圏直下型地震の被害想定図 | |
資料10 | 横浜市大地震被害想定図 | |
資料11 | 震源地(東京)からの直線距離 | |
資料12 | 自宅からの脱出ルート | 各要所の電話番号 |
資料13 | 自宅からの脱出ルートマップ | |
資料14 | 横浜脱出時の携行品 | |
資料15 | 国道1号線渋滞情報(各県毎) | 交通情報センター |
資料16 | 国道1号線渋滞情報(各県毎) | 国土交通省 |
資料17 | 脱出時の携行品一覧 |
1 | 簡易トイレ | 120個(注1) |
2 | 乾電池式スマホ充電器 | 1個 |
3 | 乾電池エボルタNEO | 保存期間10年 (注2) |
4 | 停電時でも使える電話機 | 1個 |
5 | 飲料水 | 3人X3LX7日分 |
6 | カセットコンロのボンベ | 21本(注3) |
7 | 七輪の練炭 | 8個入り |
8 | 防災用のヘルメット | 3個(脱出時) |
9 | 使い捨てカイロ | 63個(注4) |
10 | 3人分食料(一週間分) | アルファー米・缶詰etc |
11 | 県別マップル静岡県 | 静岡県の道路地図 |
12 | 県別マップル愛知県 | 愛知県の道路地図 |
13 | モバイルソーラー充電器 | エレコム MPA-S01BK |
14 | モバイルバッテリー | Anker PowerCore Essential 20000 |
15 | Bluetooth接続キーボード | ロジクール K380 |
16 | Bluetooth接続マウス | ロジクール M240 |
(注1)6回分(1人/1日) X 3人 X 7日
(注2)携帯電話を充電 単三電池4本/日 X 7日 → 28本
トランジスタラジオ単4電池2本 X 2個 X 2回 → 8本
(注3)1本(1時間)X 3回 X 7日
(注4)3個(1日)X3人X7日分(冬を想定)
非常食の賞味期限は6ヶ月、1年、3年、5年と4つに分類でき、賞味期限が切れてから食べるには量が多すぎるため、
缶詰などは毎月決まった個数を食べ、1年毎に食べた個数分を補充することにした。
カップ麺の賞味期限は6ヶ月だが、ネット検索すると賞味期限は安全率を見込んで大体70%に設定されているようで
賞味期限を過ぎてもしばらくは問題なく食べれるようだ。
非常食はいきなり災害時に食べると口に合わず体調を崩す原因にもなるため、日頃から味に慣れておく必要もあると判断し、
食べては補充する方法とした。
詳細な保管食料と管理方法は →
表1
表2
今後、大地震が発生しても慌てずに行動できるよう、発生直後から脱出までの詳細な行動マニュアルを作成する予定だが、
停電時に雨水タンクからトイレタンクに水をどうやって移すかなど懸案事項もあり、出来るだけ早く作成したい。
今回は首都直下型地震を想定して検討したが、南海トラフ大地震
や富士山大噴火
などの脱出計画も今後作成していきたい。